[ウェブエキスパートドラフト休止のお知らせ](https://webexpert-draft.jp/articles/92)

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30代前半のマーケター、年収900万円。
30代中盤のディレクター、年収800万円。
30代後半のUI/UXデザイナー、年収800万円…。

これはGunosy、freee、トクバイといった新進気鋭の企業から、ウェブエキスパートドラフト参加者に実際に提示された年収です。

『ウェブエキスパートドラフト』は、レジュメを登録すると、企業から具体的な年収と任せたい仕事つきで指名が入る、Web業界向けの転職サービス。

今回の記事では、2017年11月に開催された第1回ウェブエキスパートドラフトのデータを分析し、「職種」でカテゴライズした結果をご報告いたします。

ところでウェブエキスパートってどんな人?

ウェブエキスパートとは、Web業界における問題の発見・解決・改善や、企画を立て新しい価値を創出する役割を担っている人たちのこと。職種でいうならば、プロダクトマネージャー、Webディレクター、マーケター、セールスにマネージャー、事業責任者など、幅広い方々が対象です。

実際はこんなユーザーさんに使ってもらえました!

とはいえ、これはあくまで運営側の理想。想定していた方々に、実際使ってもらえたのか…。恐る恐るデータを調べてみたところ、このような結果となっていました。

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あまりに細かく分類しすぎると傾向が読み取れなくなってしまうため、便宜上「プロダクト企画設計」「マーケティング」「プロダクト開発」「分析系」「事業企画・推進」の5種類に分けてデータを取得しました。

ディレクターとマーケターといったように複数の役割を担っている人に関しては、運営側でレジュメを確認させてもらった上で、もっとも適切であろうひとつの職種に割り当てています。

全体をふりかえってみると、一番母数の多いプロダクト企画設計とはディレクターやプロダクトマネージャーなど。続いてマーケティングやプロダクト開発(エンジニアやUIデザイナーなど)に携わる方が並んでいることから、想定していたウェブエキスパートの方々に利用いただいているとわかり、ホッと一息。

ちなみに第1回ウェブエキスパートドラフトの参加人数は119名。総指名数は304件だったので、ひとりあたり約3指名をもらっている計算になりますね。

参加人数 119人
総指名数 304件
参加企業数 66社

気になる参加企業は全部で66社。指名数が多い順に見てみると、freee株式会社が25指名で1位。続いてFringe81株式会社が23指名、株式会社トクバイが20指名となりました。

参加企業の一覧を見てみたい方はこちらのページをチェックしてみてください。企業情報はもちろん、指名数順、指名の承諾率順など指標での並び替えも可能です。

ここからは、そのデータを元に企業から指名された人の年齢や提示年収などを分析していきます。

5つの職種を徹底分析!

1. プロダクト企画設計

圧倒的に多かったのが、このプロダクト企画設計に携わるお仕事の方々。ここにはディレクターの他、プロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャー、プロデューサーといった肩書の方が含まれています。

一口に「ディレクター」といっても、プロダクトの企画を立てたり、進捗管理を行なうなど、その役割はさまざまです。部分的であれ全体であれ、その過程に関わっている方はこちらのデータを参照してみてください。

まずは最高提示年収を獲得された方から。

最高指名額 800万円    
40代前半 プロダクトマネージャー 800万円 freee
30代中盤 プロダクトマネージャー 800万円 freee
30代中盤 ディレクター 800万円 トクバイ
30代中盤 プロダクトマネージャー 800万円 OLTA

提示年収800万円を獲得した4名が、同率で1位という結果に。役回りとしてはプロダクトマネージャーが多く、その責任の大きさゆえにか年齢もやや高めの傾向がありますね。

続いてこちらが全体のデータです。

プロダクト企画設計  
合計指名数 48指名
平均年齢 31.1歳
平均年収 602万円
平均指名数 3.9回

30代前半で年収600万程度とは、なかなかの数字ではないでしょうか。こちらのデータによると30代の平均年収はおよそ455万。ウェブエキスパートドラフトでの転職では、相対的に高い年収を提示してもらえると言えそうです。

また、レジュメに入力していただいたスキルセットのタグも集計しています。同じ名前の職種でも、各個人が得意とするスキルセットは別物なはず。ここでは6名以上が入力したスキルについて、ランキング形式で表してみました。

順位 スキルタグ名 カウント
1 Google Analytics 12
2 プロダクトマネジメント 11
3 ディレクション 8
3 HTML 8
5 SEO 7
5 プロジェクトマネジメント 7
7 CSS 6
7 プロダクトオーナー 6

職務が多岐にわたる仕事だけに、HTMLやCSSといった基本的なスキルからアナリティクスのような分析技術など、幅広くピックアップされています。また企画設計という仕事柄か、技術面に加えてマネジメントやオーナーシップに関するスキルが必要となってくるようです。

同様の流れで残りの職種についても詳しく見ていきましょう!

2. マーケティング

プロダクト企画設計に続いては多かったのは、マーケティング関連の仕事に関わる方。プロダクトやサービスの価値を理解し、ユーザーが何を求めているのかから仮説を打ち出し、集客につなげるのがメインの仕事。ここにはアド担当者やマーケティングプランナーといった役割を担う人も含まれています。

このマーケティングには、第1回ウェブエキスパートドラフトでもっとも高年収の指名を提示された方がいらっしゃいます。

最高指名額 900万円    
30代前半 マーケティング 900万円 Gunosy
30代中盤 マーケティング 750万円 freee
30代中盤 マーケティング 700万円 トクバイ

その額、なんと900万!指名した企業は株式会社Gunosyでした。ウェブエキスパートドラフトは現年収との比較の上で年収が提示されるわけではないですので、心から「この人がほしい!」と感じてもらえた場合、このような高額年収が提示されることもあり得ます。

全体のデータはこちら。

マーケティング  
合計指名数 19指名
平均年齢 29.6歳
平均年収 568万円
平均指名数 3.7回

年齢、年収ともにプロダクト企画設計よりちょっと少ない数字となりました。20代の割合が比較的多かったことが影響しているようです。

スキルセットの方はどうでしょうか?4名以上が入力しているタグに絞って見ていきましょう。

順位 スキルタグ名 カウント
1 SEO 6
2 Facebook広告 4
2 Google Adwords 4
2 Google Analytics 4
2 アクセス解析 4
2 マーケティング 4

全体的に広告まわりのスキルが多いですね。マーケティングとアドの仕事は「集客」の観点で密接につながっているため、納得の結果ではあるかと思います。SEOとSEMはともに検索エンジンの最適化に関するスキルですが、この数値の高さからも、集客の主務として検索エンジン対策に携わる方が多いとわかりますね。

3. プロダクト開発

先の業務は主に、プロダクトを開発するために必要な仕組みづくりや情報収集でした。このプロダクト開発は、プロダクトを実際につくっている役割の方。エンジニアはもちろん、UIデザイナーや、一部UXデザイナーなども当てはまります。

ここからの分類は母数がグッと少なくなりますので、参考値程度に見ていただければと思います。

最高指名額 800万円    
30代後半 UI/UXデザイナー 800万円 OLTA
30代後半 UI/UXデザイナー 700万円 笑屋
30代後半 UI/UXデザイナー 700万円 PR TIMES、コネヒト、楽天

どれも30代後半のUI/UXデザイナーで、提示年収も700〜800万と高い数字。じつはこれ、すべて同じ人なんです。その能力ゆえか、いろんな企業に高額で指名を受けていることがわかりますね。

プロダクト開発  
合計指名数 6指名
平均年齢 32.5歳
平均年収 622万円
平均指名数 3.0回

提示年収の平均が622万と高く、その需要の高さが伺えます。
スキルタグの分布はどうなっているでしょうか。

順位 スキルタグ カウント
1 Photoshop 3
2 PHP 2
3 Illustrator 2
4 ATOM 2
5 Git 2
6 Gulp.js 2
7 Sass 2

デザイナーとエンジニアにまつわる単語で占められていますね。実際このカテゴリに所属するのはデザイナーとエンジニアがメインなので、比較的納得感のある結果と言えそうです。

4. 分析系

ユーザーに支持されるプロダクト・サービスには、市場分析やユーザー理解が必須。あらゆるデータを活用し、成果を機能に落とし込んでいくためには、データアナリストやリサーチャーなど分析に携わる人の力が求められます。ここに該当するのは、そんな方々です。

最高指名額 800万円    
30代中盤 データアナリスト 800万円 OLTA
30代中盤 データアナリスト 700万円 マネーフォワード
20代前半 データアナリスト 500万円 freee

この先データを扱うスキルは重要と考えられているからなのか、指名年収が高かった上位3名はすべてデータアナリストでした。3位の500万円でいきなり下がっているようにも見えますが、指名されたのは20代前半の方。相場から言えばかなり高い金額ではあるかと思います。

分析系  
合計指名数 5指名
平均年齢 29.0歳
平均年収 559万円
平均指名数 4.4回

平均年齢、年収ともに他職種に比べるとやや少ない数字に。スキルを見てみましょう。

順位 スキルタグ名 カウント
1 Python 4
2 BigQuery 2
3 Facebook広告 2
4 Google Analytics 2
5 LINE広告 2
6 MySQL 2
7 re:dash 2

2票が多いので代表的なものをピックアップ。分析に使う技術としてのbigqueryやSQL・redashと、分析元となる各SNS広告が両方ピックアップされているのが特徴です。

5. 事業企画・推進

最後となるのが事業企画や推進を執り行う方。プロダクトをより広い視野で見ながら、事業自体の運営や推進に取り組む人が該当します。ちなみに、ここには営業寄りの仕事をしている人も含まれています。

最高指名額 700万円    
30代中盤 事業企画 700万円 トクバイ
30代中盤 アカウントプランナー 540万円 Fringe81
20代前半 事業推進 450万円 VASILY

こちら、指名数が4名と母数が少なく、あまり参考にできる数字とは言えないところがあります。プロダクト企画設計よりも大きな視点でものを見る仕事で、最高指名額は700万と、他と遜色ない金額でした。全体のデータは以下のとおり。

事業企画・推進  
合計指名数 4指名
平均年齢 30.5歳
平均年収 552万円
平均指名数 1.3回

スキルタグですが、指名を受けた4名の内、かぶっているスキルはひとつもありませんでした。参考までにどういったスキルがあったかというと、代理店営業、営業企画のような営業系スキルや、予算管理に組織間調整といったマネジメントスキルなど、かなり幅がありました。

こちらに関しては有益な示唆が導き出せなかったため、今後のウェブエキスパートドラフト開催で蓄積するデータより、あらためて抽出できればと思います。

その他にはどんな職種が…?

ちなみに、以上のどれにも当てはまらなかった仕事も、少数ですが存在します。実数が少ないので分析データは用意していませんが、職種の例を挙げると、バックオフィスの法務職やカメラマンの方が見受けられました。

一見ウェブエキスパートと関わりがないように見える仕事でも、仕事の一環でWebサイト制作の企画などに携わっているなら、もちろん登録OKです!

まとめ

年収が上がると謳う転職サービスは数知れど、本当に上がるのか疑わしい…。本記事では、具体的にどれくらいの年収で指名されているのかを、包み隠さずお届けいたしました。

ウェブエキスパートドラフトに登録いただくと、どの企業がどんなスキルを持った人をいくらで指名したかがわかります。気になる方は、ぜひ登録して他の人がいくらで指名されているかチェックしてみてくださいね。

本記事は1回分のデータのみから制作していることもあり、まだまだ分析として弱いところもあります。2月21日開催予定の第2回ウェブエキスパートドラフト後にも、本分析データをさらにブラッシュアップしたデータをお届けできればと考えていますので、お楽しみにお待ちいただければ幸いです!

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